諸葛孔明の素顔
私は歴史上の人物のうち、組織のナンバー2が好きです。
ナンバー2は、トップを支え、組織をまとめる黒子役の印象があります。
三国志のナンバー2といえば、諸葛孔明です。
蜀の初代皇帝、劉備は孔明のもとを三度訊ね、軍師として迎えます。
孔明は、天才軍師として神格化されています。
孔明の素顔を紹介します。
- 劉備への忠義
劉備は死に臨み、孔明に劉禅(劉備の子)の身と
国の後事の一切を託します。
もし劉禅に才能がない場合には、孔明に蜀のトップに立てと遺言します。
孔明はそんな野心は抱かず、
劉禅を支え、劉備の理想を実現するために生涯を奉げます。 - 孔明の人柄
蜀の老翁は、孔明について、
『べつだん誰ともちがった所はございません。
けれども…大将方のように、そんなにお偉くは見えませんでした。
ただ、丞相がおなくなりなってから後は…
あんなお方はもうこの世にはいない気がするだけでございます』
と言っています。
諸葛孔明は、
愚ともいえるほど正直な道をまっすぐに歩いた人といえます。
【参考文献】
吉川 英治『三国志(八)』(平成元年・講談社)